2011.8.27ー10.10
『太陽の塔』には三つの顔がある。 そして太郎は第四の顔を地下に据えた。 テーマ展示<いのり>のために制作した巨大な仮面『地底の太陽』である。 ふたつの眼を見開いてはいるが、鼻も口もない。 それはまるで世界の仮面と神像が中空に浮かぶ呪術空間を司る司祭だった。 撤去後に行方不明になり、いまも見つかっていない。 それを原寸大で再現する。 併せて当時の仮面と神像を持ち込み、テーマ展示の空気感を追体験する。 絵画や彫刻ではなく、太郎の「思想」に焦点を定めた意味のある試みだった。