金持ちに買ってもらうために描かれる絵、銀行預金のようにしまっておくための芸術なんて、なんの意味があるか!
芸術は大衆のもの。
岡本芸術の根幹にあるのはこの思想です。
絵を売らなかったのも、周囲の反対を押しきってウイスキーのオマケをつくったのも、芸術を大衆の生活の中に解放したいと考えていたから。
そんな太郎にとって、いつでもだれでもタダで見られるパブリックアートはまさに絶好のステージでした。
「太陽の塔」「こどもの樹」「若い時計台」「誇り」「縄文人」……、岡本太郎は全国に数多くの公共作品をつくりました。それは東北から九州まで全国に及び、いまも見る者を挑発しつづけています。おそらく岡本太郎ほど数多くのパブリックアートを実現させたアーティストは他にいないでしょう。
本展では、岡本太郎が街に放ったパブリックアートの数々を紹介しました。 |