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岡本太郎記念館
『花妖 岡本太郎の挿絵 』展 2013.07.31ー2013.011.24
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岡本太郎と聞けば真っ先に『太陽の塔』や『明日の神話』などの大作が脳裏に浮かびますが、じつは本の装丁や小説の挿し絵などの小さな仕事もたくさん残して います。
とりわけ戦後まもなくの頃に多く、対象も書籍、新聞、雑誌と多岐にわたっていました。
中国での捕虜生活から戻り、無一文でスタートした太郎にとっ て、そうした仕事は生きていく糧でもあったのです。
1946年6月に復員した太郎は、この年の11月頃にようやく上野毛にアトリエを構え、日本での創作活動をはじめます。
その直後の1947年2月からは じまった新聞の連載小説のために太郎は挿し絵を描きました。
坂口安吾が東京新聞に連載した「花妖(かよう)」です。
連載は1947年5月に58回で中断したまま終わってしまうのですが、太郎が描いた58枚の挿し絵はいずれも坂口作品にふさわしい緊張感ある独創的なものです。
本展では現存する「花妖」挿し絵54点を初公開します。昨年当財団が入手したもので、長らく行方知れずになっていました。まとまった形で岡本太郎の挿し 絵の世界を見ることができるはじめての機会です。いつもの太郎とは少し違いますが、まぎれもなくこれも岡本太郎です。

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